特定技能とは?制度の全体像を解説

結論:特定技能は「即戦力の外国人材」を受け入れるための在留資格

特定技能は、深刻な人手不足に対応するため2019年に新設された在留資格です。一定の技能水準と日本語能力を持つ外国人を、人手不足が深刻な特定の産業分野で即戦力として受け入れることを目的としています。

「技能実習」が国際貢献・技術移転を目的とする制度であるのに対し、特定技能は人手不足解消を目的とした労働力の受け入れ制度である点が根本的に異なります。この違いを理解しておくと、以降の内容も整理しやすくなります。

特定技能制度の全体像

1号と2号の違い

特定技能には「1号」と「2号」の2種類があります。

1号から2号への移行を目指せる分野と、1号のみが対象となっている分野があるため、採用を検討する際は分野ごとの制度設計を個別に確認する必要があります。

対象分野

2026年時点で、特定技能の対象分野は16分野です。介護、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、そして2024年の閣議決定で追加された自動車運送業、鉄道、林業、木材産業が含まれます。

さらに、倉庫管理・廃棄物処理・リネン供給といった分野の追加も政府内で検討が進んでいます。分野の数や対象業務は今後も変わる可能性が高い部分なので、採用計画を立てる際は必ず出入国在留管理庁の最新情報を確認してください。

技能実習・育成就労制度との関係

技能実習制度は2027年4月に廃止され、代わって「育成就労制度」が始まる予定です。育成就労は3年間の就労を通じて、特定技能1号に必要な技能・日本語能力を育成することを目的としています。技能実習からの移行と同様に、育成就労を修了した人材が特定技能に移行する流れが今後の主要な人材確保ルートの一つになる見込みです。

この制度移行はまだ過渡期にあり、細部の運用ルールは今後も更新されていきます。「技能実習と特定技能の違い」を説明する際は、育成就労制度の開始時期(2027年)も踏まえて説明すると、読み手の理解を助けられます。

特定技能の受入れ・登録支援について相談する

株式会社アンドネットは登録支援機関として、特定技能外国人の受入れ支援を行っています。お気軽にご相談ください。

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企業にとっての実務上のポイント

受入れにあたって必要なこと

特定技能1号の外国人を受け入れる企業は、外国人が安定して就労・生活できるよう「支援計画」を作成し、それに基づいた支援を実施する義務があります。この支援は自社で行うことも、登録支援機関に委託することも可能です。

支援計画の実施に加えて、出入国在留管理庁への各種届出(定期届出・随時届出)も義務付けられています。2026年度からは定期届出の頻度が四半期ごとから年1回に変更されましたが、対象期間が長くなった分、記録の管理を怠ると提出漏れのリスクが高まる点には注意が必要です。

転職ができる点が技能実習と異なる

特定技能外国人は、同一分野内であれば転職が可能です。技能実習が原則転職不可であるのに対し、特定技能はこの点で外国人本人にとって柔軟性の高い制度です。企業側から見ると、受け入れた人材が同業他社に転職してしまうリスクもあるため、支援体制や待遇面での定着施策が重要になります。

分野ごとの受入れ状況に注意

分野によっては、受入れ人数が政府の設定する上限に近づくと新規受入れが制限されることがあります。実際に外食業分野では、在留者数が上限(5万人)に達する見込みとなったことを受け、2026年4月13日から新規受入れが原則停止されています。これから受入れを検討する企業は、希望する分野の最新の受入れ状況を必ず確認してから採用計画を立てる必要があります。

よくある質問

特定技能と技能実習、どちらで採用すべきですか?

目的が異なる制度のため、単純な比較はできません。即戦力としての人材確保を優先するなら特定技能、将来的な人材育成や国際貢献の観点を重視するなら技能実習(2027年以降は育成就労)が選択肢になります。自社の状況に応じて、登録支援機関などの専門家に相談することをおすすめします。

特定技能外国人はどの国から来ていますか?

出入国在留管理庁の公表資料によれば、在留外国人数全体では中国、ベトナム、韓国の順に多く、特定技能に限らず全体として増加傾向が続いています。分野や職種によって主要な送出国は異なります。

受入れにはどれくらいの期間がかかりますか?

求人から在留資格の許可までの期間は、分野や個別の状況によって幅があります。おおまかな流れやスケジュール感については、別記事「特定技能外国人の採用フロー」で詳しく解説しています。

まとめ

特定技能制度は、人手不足に悩む企業にとって有力な選択肢である一方、対象分野・受入れ上限・届出ルールが頻繁に更新される制度でもあります。制度を正しく理解し、最新情報を継続的に追うことが、安定した受入れの土台になります。

自社での制度理解や届出対応に不安がある場合は、登録支援機関への相談も選択肢の一つです。当社(andnet)では特定技能外国人の受入れに関するご相談を承っています。お気軽にお問い合わせください。