特定技能1号の対象は19分野、2号は11分野

2026年10月時点で、特定技能1号の対象分野(特定産業分野)は19分野、2号の対象は11分野です。19分野のうち、2026年1月に追加された物流倉庫と資源循環は、準備が整い次第、受入れが始まる予定です(出典:出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」令和8年9月29日更新)。

あわせて押さえておきたいポイントは次のとおりです。

  • 分野ごとに「業務区分」が決まっており、従事できる業務はその範囲に限られます。
  • 1号には分野ごとに受入れ見込数(受入れの上限)があり、19分野の合計は80万5,700人(2029年3月末まで)です。
  • 外食業分野では、2026年4月13日から在留資格認定証明書の交付の一時停止措置がとられています(出典:出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」2026年10月19日掲載)。

特定技能の対象19分野一覧

分野 所管省庁 業務区分 2号 1号の受入れ見込数
介護 厚生労働省 介護 × 126,900人
ビルクリーニング 厚生労働省 ビルクリーニング ○ 32,200人
リネンサプライ 厚生労働省 リネンサプライ × 4,300人
工業製品製造業 経済産業省 機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理など17区分 ○(3区分のみ) 199,500人
建設 国土交通省 土木、建築、ライフライン・設備 ○ 76,000人
造船・舶用工業 国土交通省 造船、船用機械、舶用電気電子機器 ○ 23,400人
自動車整備 国土交通省 自動車整備、車体整備 ○ 9,400人
航空 国土交通省 空港グランドハンドリング、航空機整備 ○ 4,900人
宿泊 国土交通省 宿泊 ○ 14,800人
自動車運送業 国土交通省 トラック運転者、バス運転者、タクシー運転者 × 22,100人
鉄道 国土交通省 軌道整備、電気設備整備、車両整備、車両製造、運輸係員、駅・車両清掃 × 2,900人
物流倉庫 国土交通省 物流倉庫 × 11,400人
農業 農林水産省 耕種農業、畜産農業 ○ 73,300人
漁業 農林水産省 漁業、養殖業 ○ 14,800人
飲食料品製造業 農林水産省 飲食料品製造業、水産加工業 ○ 133,500人
外食業 農林水産省 外食業 ○ 50,000人
林業 農林水産省 林業 × 900人
木材産業 農林水産省 木材産業 × 4,500人
資源循環 環境省 廃棄物処分業(中間処理) × 900人

出典:出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」(令和8年9月29日更新)。受入れ見込数は2029年3月末までの数で、19分野の合計は805,700人です。

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分野についての補足

追加された分野と、受入れ開始前の分野

自動車運送業・鉄道・林業・木材産業は2024年3月に、リネンサプライ・物流倉庫・資源循環は2026年1月に、対象分野として追加されました。これらの7分野は、いずれも1号のみが対象です。

2026年1月に追加された3分野のうち、物流倉庫と資源循環は、準備が整い次第、受入れが始まる予定です。出入国在留管理庁の分野別情報のページでも、2026年6月1日現在で受入れ可能な分野として掲載されているのは17分野です(出典:出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」、「分野別情報」)。

業務区分の追加・見直し

2026年1月23日の閣議決定では、既存の分野にも新しい業務区分が追加されました。たとえば工業製品製造業は、紙器・段ボール箱製造、縫製、家具製造、かばん製造などを含む17の業務区分になっています。

また、自動車整備分野と飲食料品製造業分野の新しい業務区分は、従来の業務区分から切り分けたもので、2027年3月31日までは従来の業務区分で受け入れる経過措置が設けられています(出典:出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」)。

2号がある分野

2号の対象は、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業の11分野です。工業製品製造業の2号は、機械金属加工・電気電子機器組立て・金属表面処理の3業務区分だけが対象です。

介護分野には2号がありません。介護分野では、介護福祉士の国家試験に合格して在留資格「介護」に変更する道があります(出典:出入国在留管理庁「通算在留期間」)。

分野ごとの特別なルール

  • 派遣での受入れ:特定技能で労働者派遣による受入れが認められているのは、農業分野と漁業分野だけです。
  • 在籍型出向:特定技能で在籍型出向が認められているのは、航空分野と鉄道分野だけです。
  • 日本語の要件が高い業務:自動車運送業のバス運転者・タクシー運転者は、原則としてB1相当の日本語能力が求められます(日本語サポーターが同乗するなどの条件を満たす場合はA2.2相当)。鉄道の運輸係員も、1号でB1相当以上の日本語能力が求められます。

(出典:出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」)

企業・求職者にとってのポイント

採用・応募の前に「業務区分」まで確認する

特定技能の外国人が従事できるのは、分野ごとに定められた業務区分の範囲の業務です。同じ分野でも、業務区分が違えば求められる試験が異なることがあります。採用や応募を考えるときは、分野だけでなく業務区分まで確認しましょう。

なお、1号の転職は、同じ業務区分の中、または試験によって技能水準の共通性が確認されている業務区分の間で認められています(出典:出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」)。

受入れ見込数と停止措置の状況を確認する

受入れ見込数は、受入れの上限として運用されます。在留者数が上限に近づいた分野では、外食業分野のように在留資格認定証明書の交付が停止されることがあります。外食業分野では、4月13日以降に受理された在留資格認定証明書交付申請は原則として不交付となっていますが、外食業分野の1号として在留している人の転職に伴う変更申請などは、通常どおり審査されています(出典:出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」2026年10月19日掲載)。

長期の雇用・就労を考えるなら2号の有無を確認する

2号がない分野では、1号の通算5年(要件を満たす場合は6年)が在留の上限になります。長く働いてもらいたい、長く働きたいという場合は、希望する分野に2号があるかを確認しておきましょう。

よくある質問

19分野のうち、今は受け入れられない分野はありますか?

物流倉庫と資源循環は、準備が整い次第、受入れが始まる予定の段階です。また、外食業分野は、海外から呼ぶための在留資格認定証明書の交付が一時停止されています(出典:出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」、「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」)。

2号がない分野はどこですか?

介護、リネンサプライ、自動車運送業、鉄道、物流倉庫、林業、木材産業、資源循環の8分野です。このうち介護分野には、在留資格「介護」への変更の道があります。

受入れ見込数に達すると、どうなりますか?

受入れ見込数は受入れの上限として運用されるため、上限に近づいた分野では、在留資格認定証明書の交付の停止などの措置がとられることがあります。外食業分野では、2026年4月13日から交付の一時停止措置がとられています。

分野は今後も増えますか?

これまでに、2024年3月に4分野、2026年1月に3分野が追加されています。対象分野や業務区分は閣議決定で見直されるため、最新の情報は出入国在留管理庁のホームページで確認してください。

まとめ

特定技能1号の対象は19分野で、そのうち2号があるのは11分野です。2026年1月に追加された物流倉庫と資源循環は受入れ開始前の段階で、外食業分野は在留資格認定証明書の交付が一時停止されています。

分野ごとに、業務区分、2号の有無、受入れ見込数、派遣や日本語などの特別なルールが異なります。採用や応募を考えるときは、分野と業務区分を確認したうえで、出入国在留管理庁と分野所管省庁の最新情報をあわせて確認してください。